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2021/10/07

クラブ

【フットサル】ピエリアン・アウン選手 入団会見 質疑応答全文

 先日9月14日に開催いたしました、Y.S.C.C.フットサル入団会見において、ピエリアン・アウン選手の発言した内容を支援者のご厚意で完全翻訳頂きました。同時通訳の難しさの中で伝わりきれなかった同選手の思いをお読みいただき、その心中にお気持ちを寄せていただければ幸甚です。

....代表 吉野次郎

 

ピエリアン・アウン選手 入団会見コメント 

Q:フットサルの選手になれたことについての感想と、これからどう言う風に取り組んで行きたいか。

A:私は、サッカーをする目的で日本残留を決めたわけではなかったのですが、Y.S.C.C.の理事長がサッカーをする機会を与えてくださった時には本当に嬉しかったです。メンバーの一員として認めてくださり、フットサルチームのメンバーも家族のように接してくださっているので本当に楽しくプレーができています。まだまだこれから学ぶべきことがたくさんありますので、これから精一杯努力して行きたいと思います。

 

Q:選手として戦うにあたり、アスリートとして目指すものは?

A:日本でサッカーをする意思はありませんでしたし、一時的に避難させていただいてるにすぎません。そんな中でもフットサルチームでは、とても楽しくプレーをさせていただいています。コーチもメンバーの皆さんも、本当の兄弟のように接してくださるので、日本にいる間は、このフットサルチームでプレーをして行こうと決意しました。初めての経験ばかりで、まだ分からないことがたくさんありますので、これから頑張って習得して行きたいと思います。

 

Q:チームとしてフィールドの外での活動を支援したいという趣旨の発言がGMからあった。自国のこと自分のことを知ってもらうためにどんな活動をして行きたいか。

A:ミャンマーのために何をしたいかということについてですが、東京でデモなどがある時には自分も参加しようと思っていました。ただ、こうしてサッカーチームに入団しましたし、コロナの感染も拡大していますので、行動には気をつけて行こうと思っています。

 

Q:色々なところのインタビューで申し訳なかったと言う発言をしているが、どうしてピエリアンさんは日本に来て申し訳なかったと言う発言をしなければならなかったのか。今回ピエリアンさんが日本でプレーすることを歓迎している人もたくさんいる。なぜごめんなさいと言う言葉が出てきたのか。

A:日本人の皆さんに本当に申し訳なく思っているのは、日本に残留し、難民認定申請をしたことについて批判をする方々がいますが、私は、自国が現在のような状況になってしまい、軍事独裁に対する抗議の意思を表明したのです。それで一時的に日本に残留し避難させていただきたいと言うお願いをしたわけです。これについて、私やクラブを批判される日本の方々に対し、心からお詫び申し上げたいと思ったからです。

 

Q:自分のプレーの持ち味、こう言うプレーを見てほしいというのはあるか。

A:私の10年間のサッカー人生の中でフットサルは初めての経験であり、まだ勉強中ですので、そういうものはまだありません。チームのコーチの指導を通じて経験を積み、技術を学んでいるところですので、引き続きご指導いただきながら努力して行こうと考えています。

A(フットサル:前田監督)

アウン選手は、もともとサッカーをプレーしており、今はフットサルに対してアジャスト中。その中で、コメントの中にもあるように、勇気ある飛び出しというのもそうですし、彼がいることによってもともといる選手たちが、すごく若いグループになっており、練習でも試合でもファミリー性を全面に押し出した表現をして行けると言うところを期待している。躍動するフットサルを展開するさらなるきっかけとなると思っている。

 

Q:ピエリアン・アウン選手に質問。日々の生活について教えてほしい。吉野理事長には、契約の形態を。プロ契約なのか。年俸等は。

A:今のところは朝のトレーニングに参加していますが、仕事についてもY.S.C.C.理事長が探してくださいました。私自身も自分にできる適切な仕事をしたいと考えています。

A(フットサル:渡邉GM)

契約形態はプロ形態。金額は大きなものではないが、生活ができる最低水準の金額。今季頑張ってもらって来季の契約を勝ち取ってもらいたい。本人のコメントにもあったとおり、プレーヤーとして、そして支援していただける企業で仕事の手伝いをさせてもらう状況。

 

Q:どのような仕事?

A:(代表:吉野)

まだ最終的なフィックスはしていない。色々な形で農業をしていることは広報している。業態は言えないが製造にかかる仕事をチョイスしている段階。将来本人がミャンマーに帰れる時がきて、身につけたものを将来ミャンマーの発展に役立てていただきたいという前提でご支援申し出てくださっている。

 

Q:ボールで世界平和と言う言葉があった。受け入れについては賛否の声もあったと思うが、受け入れるにあたってクラブとしての思いは。

A:(代表:吉野)

賛否の声は当然何をやってもあると思っている。彼がサッカーができる場を提供するというのがきっかけ。練習を見て、彼のボールを蹴った後の爽快な表情を見ていると、我々がやっている地域活性事業もそうだが、それぞれの人がポジティブに生きていく社会づくりの一環として我々ができること、スポーツの活力を活かして人の心に光が灯される。そう言うことを考えた時に、現状関われてよかったと思っている。

 

Q:フットサルになった経緯は?

A(代表:吉野)

練習参加してもらった77日からの3日間で、彼自身ブランクを取り戻すフィジカル面での力がまだ戻っていなかったことが確認できた。チーム事情として現在ゴールキーパーが4人いるということ。彼の練習状況見たところ、今の段階ではフットサルが合っているのではないかと思った。GMに投げかけをしてトレーニングから現在に至る。

 

Q:ピエリアン選手はサッカーができている状況だが、ミャンマーの状況は大変。今月NUGが自衛のための戦闘を開始すると言って、これからまた戦闘が激しくなると言う懸念もある。日本で活躍することで、どのようなメッセージを社会に伝えたいか。ミャンマーの状況について今思うこと。

A:日本政府と日本国民の皆さんには、私の国に正義がもたらされるようできる限りの支援をしていただきたいと思っています。本国情勢はどんどん悪化しているので、このままの状況が続くと完全に破綻してしまいます。